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ご自分のお墓を何度も建立したという方は、いらっしゃいません。一度建立すれば、ずっとお祀りできるものですから、建立・移設のご相談を受ける方の殆どが初めてのご経験で、墓石・墓地についての知識をお持ちではありません。
建立後に後悔することがないように、上手なお墓探し・お墓選びの大切なポイントをご紹介します。

いつお墓を建てればよいのでしょう(建立時期・寿陵について)

■ お墓はいつ建てるとよいのですか

石碑は、本来いつ建てられても良く、特に時期は決まっていません。古来より石碑建立は、とても功徳の大きいこととされており、このような良いことをするのに時期が問われることは無いと言えます。とは言っても、一般的には仏事とされ、時期を気にされる方が多いのが実状です。
お墓は、建立工事が完了してもその段階ではまだ単なる石に過ぎません。お寺様等による開眼供養式を行い、入魂(魂入れ)されて初めていわゆる“お墓”となるのです。肝心なことは入魂をいつ行うかということであって、施工の日は本来あまり気にする必要は無いと言えます。

(ア)法要・周忌でみた場合
ひところまでは、仏式でいう三回忌、七回忌、あるいはそれ以上経過しないと石碑を建てるものでないといった風潮がありましたが、今日では、満中陰(四十九日・神式 五十日祭)・一周忌(神式 一年祭)までに建てられる方が目立って増えています。
このような変化の要因としては色々なことが考えられますが、一つには土葬から火葬への移行、普及が背景にあると考えられます。
(イ)年間でみた場合
一般的には、春秋のお彼岸や夏のお盆に備えての建立時期(2月・3月・6月・7月・8月・9月等)を選ぶ場合が多いようです。他には、法要や月命日に合わせたり、お正月に間に合うよう年末までに建てるといったケースもよくあります。
(ウ)日々でみた場合
通俗的には、大安とか先勝とかいった暦日の吉凶を気にされる場合がありますが、これは、本来の目的とは言い難いでしょう。強いてこれらの日が気がかりな場合は、上述の通り入魂式をされる日をこれらに合わせると良いでしょう。

■ 寿陵墓ってどういう意味?

最近よく耳にする「寿陵(じゅりょう)墓」とはどういう意味でしょうか?「寿」とは縁起のよい言葉です。では、「陵」とはどんな意味でしょうか?「陵」はみささぎと読み、基本的には天皇や皇后、皇族のお墓を表す言葉です。この「寿」と「陵」が組み合わされた寿陵(じゅりょう)墓という言葉は、「生前に墓地を用意し、お墓を建立すること」という意味になります。
寿陵墓を建立していただいたお客様にお話をお伺いすると決まって「子供たちに、手間をかけさせたくない」「自分たちが入るお墓だから、自分たちで納得のいくまで考えて決めたい」とおっしゃいます。いわば、お子様を気遣う親心でしょうか。また、最近の言葉で「終活(人生の終わりのための活動)」の一つとして、お考えになる方も多いようです。

どこにお墓を建てるのがよいのでしょう(墓地・霊園・墓苑選び)

墓地・霊園・墓苑は、お参りのしやすさ(交通アクセス)だけでなく、設備・管理体制・費用など選択には、様々なポイントがあり難しい面があります。チラシ・口コミだけでなく、ご自分で現地をじっくり見学することをお勧めします。
「岡山・福山の霊園ガイド」ホームページでは、「霊園・墓地・墓苑を選ぶポイント」「霊園・墓地・墓苑の購入ステップ」など詳しく解説しています。また、岡山・福山エリアの、優良霊園を豊富に紹介しています。ぜひ、ご覧下さい。

■ 建立する向き・墓地の向き

東西南北どちらでもよいでしょう。易経、占星などでは、南向きがよいとしています。これは、中国から入った風水の考え方によるものであり、北が小高く南が低く開けている所を聖域として墓、都、城が築かれたことによります。
せっかくお墓を建てるのですから、家を建てる時と同じようによくご家族と相談し、お祀りのしやすさなどで良いと思う場所を選択しましょう。

■ 外柵(舞台)・基礎工事

外柵とは、本来墓所「墓域」の境に構築する境界石のことです。大きく分けて、従来からの「和式」と「洋式」があります。今後は、「洋式」タイプや「舞台」と呼ばれる新しいタイプのものが主流になると思われます。デザインに決まりはありませんので、主となるご先祖墓等のデザインに合わせて決めましょう。
霊園によっては、あらかじめ外柵が設置してある場合や、デザインに規定があることもありますので、注意が必要です。

・ 和式外柵
敷地の周りのみを石で巻く、シンプルないわゆる「巻き石」タイプから、「玉垣」と呼ばれる住宅の「塀」にあたる部材が追加された豪華なタイプまであります。
  • 和式巻石(入口付)
  • 和式舞台+メモリーデラックス型
  • 和式舞台+メモリーデラックス型
・ 洋式外柵
入口を広くとったデザインが特徴です。部分的に石張りにするなど様々なデザインのものがあります。
  • 洋式巻石+神戸デラックス型
  • K3タイプ洋式舞台+メモリー
    デラックス型
  • 新K4タイプ洋式舞台+オアシス1型
・ バリアフリータイプ
洋式タイプの進化したものとして、バリアフリータイプのものもあります。通路から墓石の直前まで、段差がない設計になっていますので、車いすを使われていても容易にお参りできます。
  • バリアフリータイプ
・ セット墓
霊園・墓苑によっては、「セット墓」として、霊園区画・外柵・墓石をセットにして販売しています。お墓として必要なものがあらかじめ含まれているので、見積もりから施工まで比較的短期間で済ませることができます。また、価格的にも優遇されていることが多くなっています。
・ 基礎工事・耐震
いわゆる「野墓地」へ建立する場合は、敷地に傾きや水はけの問題があることもあります。墓石本体の工事の他、基礎工事の費用が追加になることもありますので、見積もりの際に、施工業者にしっかり確認しましょう。

どんな石を使ったお墓がよいのでしょう

「この石は良いですか」・「良い石で建てて下さい」。お墓を建てられる方からよく言われます。なかなか難しい問題です。良いか悪いかという質問は耐久性が高いか低いかという意味か、見た目の美しさなのか、ただ単に世評を問われているのか、その質問の基準がハッキリしていないことが多いようです。
耐久性の点で比較しますと、安山岩より花崗岩の方が耐久性が高いといえますが、同じ花崗岩、A、B、どちらの方が耐久性が高いのかと言われると困ります。同じ花崗岩でも少しずつ差がある事に間違いはありませんが、ほんの少しの差です。お墓が風化されて無くなるには、約2,000年程度かかると言われています。
美的な事であれば、石の目が良く揃っていて、白の地に黒の斑点が均一に散っているか、又、竿石と台石とで石目や色合いに違いが少ないか、傷がないかどうか、もう一つは、磨き・彫刻等の加工が丁寧にされているか、このあたりを良い・悪いの基準にして下さい。
いずれにしても、石は天然の物ですから、完璧な色調とか石目を要求するのは難しいものです。そこがまたかえって天然の作意のない良さであり美しさでもあります。
また、信頼のおける石材店・業者を選ぶことも重要です。

どんな形・大きさのお墓がよいのでしょう

形に関するきまりはありません。お墓は末世の自分の家でもあります。建てる人の感性や価値観に合った、その人らしいデザインの墓石もよいと思います。(霊園によっては、高さ制限等がある場合もあります)。

■ 和墓・洋墓・デザイン墓・オリジナル墓石

墓石の形は様々ですが、大まかに分けると、「和型墓石」、「洋型墓石」、「デザイン墓石」の3種類に分けることができます。

・ 和型墓石
江戸時代から使われている伝統的な形で、現在でもまだ主流となっている墓石。
・ 洋型墓石
モダンなデザインで背の低い形が特徴の墓石。
・ デザイン墓石
従来のお墓のスタイルに縛られず、自由な発想でオリジナルな形をしている墓石。

お墓の基礎知識「墓石の形・デザイン」もご覧ください

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■ 墓相について

気にされる方もいらっしゃいますが、墓相というものは本来ありません。墓相といわれるものは古代中国の頃、親の墓地を選ぶ時、占い師に頼んでお墓を建てるのに適当な土地かどうかを占ってもらうことが行われていた事の名残のようです。
日本では、江戸時代中期から一般の人々がお墓を建てるようになり、墓相がおこってきたものとみられます。また、昭和40年代から墓相に関する書物が多く刊行されてきています。しかし専門家と言われる人の間でもいろいろな矛盾があり定説はありません。お墓に吉相・凶相があるわけではなく、お墓を通してご先祖を想い供養を怠らないことこそ大切です。

どんな色のお墓がよいのでしょう

石碑に使用される石の色は、大きく分けて、白色系、淡青色系、淡紅色系、黒色系等さまざまな色があります。又、使用する地方でみると、関東地方は黒色系が多く、関西地方は淡青色系、白色系が多くみられます。
石は重いものですから、昔は遠隔地のものを運んできて使用するということは特別なことでした。しかし、輸送機関の発達した今日、遠隔地でも簡単に輸送することができます。数ある石材の中から、好みに合った石を選べばよいと思います。

■ 代表的な石と色の種類
分類 名称 種類 産出地 備考
白色系統 稲田石 花崗岩 茨城県 墓石はもちろん、建築材として、数多い石の中でも最も多く使われている。
北木石 岡山県 墓石・建築用に広く使用され、全国的に普及している。
黄登石 韓国 建築材、墓石外柵に使用される。
淡青色系統 庵治石(細目) 香川県 全花崗岩中もっとも硬質でキメ細かく美しい石で、世界最高級品とされる。
大島石 愛媛県 硬質で、淡青色中最も均質な石材。関西では人気が高い。
青木石 香川県 硬質で美しく、一般的な高級石材。
栄州石 韓国 キメ細かく、均質な石材。
大崎石 中国 中目で均質、一般的な高級石材。
ポルトガル細目 ポルトガル 細目で美しく、庵治石に似ている。
陰城石 韓国 硬質で美しく、中国地方、九州地方面では広く普及している。
新大島石 中国 中目で硬質、大島石に似ている。
淡紅色系統 本御影石 兵庫県 最高級だが、ごく少量しか出ない。
万成石 岡山県 淡紅色成分が多く、一見、大理石のようにも見える。
赤色系統 ニューインペリアル インド 赤色で美しく、建築用に広く用いられる。
灰色系統 本小松石 安山岩 神奈川県 緻密で美しいねずみ色の石。産出量が少なく高級品となっている。
甲州小松石 山梨県 本小松石の少ない現在、その代用材としてよく用いられる。少し青味をおびる。
黒色系統 福島黒御影石 ハンレイ岩 福島県 わが国では代表的な黒御影石。
ベルファースト 南アフリカ 黒系統の石で高級品。

墓石に刻む文字 宗派とお墓

ひとことに仏教と言っても、その中で実に様々な宗派に分かれていることはよく知られていると思います。お墓参りに霊園等に行って周囲を見渡すと、石塔に色々な文字が彫刻されている事に気がつくと思います。
これらも宗派の違いによるものなのです。
しかし、洋墓・デザイン墓では宗旨に関わらず、自由な発想で文字を彫刻することも多くなってきています。

地震でも大丈夫なお墓を建てたいのですが

阪神淡路大震災以降、大きな揺れに耐える構造を持って墓石が増えてきました。各部材の接合部分に加工を追加したり、基礎工事にも工夫をしたものがあります。お墓は、永年に渡ってお祀りするものです。また、建立後に、耐震機能を追加することは難しいので、建立時にご検討することをおすすめします。

墓石の耐震構造についてはこちら